2011-01-01から1年間の記事一覧

朝 食

ベッドからそっと抜け出し サプライズを兼ねて 朝食の準備に取りかかるベーコンを焼きながら 野菜を並べて おっと コーヒーを蒸らさないと……やがて物音に気づき 目をこすりながら下りて来た君驚いてくれるだけで満足なのに 笑顔で頬ばってくれるから ホッと…

冬至の夜

あわただしい年の瀬丸めた背中を伸ばして 見上げた冬至の空は どこまでも冷たく この街を覆い尽くす今日一日のねぎらいと 明日への活力……ねずみ色の雲たちは とてもそんな気分になど してはくれないけれどそれでも僕は 腕をいっぱいに伸ばして 消えゆく空に…

庶 民

セレブだ貴公子だと もて囃されているけれど あんまり うらやましく感じられないのは 庶民の特権として 気楽に生きられるからか?そう、きっと 薄給で今の生活を続けるのが 性に合っているんだろう破れズボンで堂々と歩いたり ガチャガチャ音を立てながら ご…

トンボ

進んだり止まったり 孤独をさすらう 風の中のトンボでも一体 どこを飛んでいるんだい ここはビルの屋上で あるのは機械ばかりよくこんな高くまで 来たものだとは思うけど 果たして恋のお相手に 巡り会えるのだろうかでもたまには わずらわしい日常を逃れ 奇…

正直者

久しぶりだっていうのに どうしていつも服がヨレヨレなの? と尋ねられ「寒くなきゃいいだろ」 と答えた僕に 君はかなりのあきれ顔……ついこのまま寝ちゃって、とか シワの入る形状記憶シャツなんで とか返せば 笑いも取れたんだろうがそんな正直な所が好き …

運 命

懸命に手を伸ばしても 届かない夢 いくら頑張っても かすりもしない現実に 自分の限界を知った……かと思いきや さほどの労力も無しに 転がり込んで来た幸もあり 口元を緩ませながら 自分の可能性を知ったそして夢と現実 限界と可能性が 複雑怪奇に絡み合わさ…

テクノロジー

もし仮に 一億年早く誕生した星が 地球と同じ過程をたどって 今に至るならスーパーテクノロジーと それを操る生命体が そこには存在しておりいわゆるUFOに乗って 地球に来ることなど いとも簡単なことのはず一億年も進んだ技術は もはや魔法以外の 何もの…

だいぶ底が すり減ってきたけど 新しい靴に換えるのは もう少し先にするよ君も今年のブーツが 欲しくなる頃だから 一緒に履き始めようそうすれば君の 足の痛みをずっと 気遣うことができるからね「一人でどんどん歩かないでよ」と この時期になると いつも怒…

三叉路

長い道のりを歩き続けて また三叉路に出あうどっちに歩を向ければ 答えに巡り合うのだろうまあいいや こっちの道を歩こうもし間違っていたら 引き返してくればいい四方に伸びた交差点で迷うよりは とても楽しい選択さ

不機嫌

「もう! 遅いじゃない」キツい一言から始まった 久しぶりのデート冗談にも笑わず 話題にも乗って来ず 何だか攻撃的で 今日はずっと不機嫌だねヤレヤレだけど そんなふくれっ面も 結構かわいいかなオキニのプリ付ストラップを無くして ずっと八つ当たりの君

影ふみ

広場を走り回って 追いつき 追いつかれた影ふみ足の遅い僕だったけど 高い日差しの下 いつもあの子と遊んでたでも秋になると 夕陽の影は長すぎて 容易に捕まえたあの子の笑顔も 遠くに切なく揺れるだけそんな 見かけも恋心も幼かった 昔のことを思い出しなが…

飛行機雲

冷たい大地を枕にして 静かに吸い込む 夕暮れの大気ふとよみがえる 遠い記憶の断片たち幼い頃の冒険や 青春の時の疾走…… 生きていることに 思い悩んだ日々……そして 一体どこへ これから自分は 向かうのだろうかいくら考えても 答えは見えて来ないけど それな…

遣り甲斐

やりがいを感じるのは どんな時だろう 最初に思いつくのは ほめられた時かな一生懸命に取り組んでも 叩かれてばかりじゃ遣る瀬ないし 伸びていくことこそが 生きてる証なのかもなんだけど……またダメ出し食らって 今日もヘコみっ放しさやりがいを得るのも 結…

雨のち晴

ケンカしてから もう3日も 連絡を取ってないな公園の子供たちによると 靴が裏返しになったから 明日は雨らしいがたとえドシャ降りの 朝だとしても 早起きして迎えに行こうそのうち カラッと晴れ上がるかも 知れないからね空も君も そして僕の心も……

Luv U

UCLAを ウックラと読んだのは 誰だったっけなそういう自分も DKNYを ドンキーって読んだかハンバーグかっての……でも XTCは 意味が解らなかったけどICTLだったら 君に送信したい 可愛い略語だな

一人旅

ふらりと舞い降りた ローカル線の無人駅当てなどなく ましてや 道さえも知らない そんな町の気ままな散歩せっかくだから 角を曲がった所で 誰かに挨拶されたり道の向こうから 神輿がやって来たら どんどん脚色されて 思い出の旅になるけれどでも何も起きない…

テイクオフ

飛行機が離陸する君を乗せた 君の荷物を乗せた 君と僕の思い出を乗せた大きな翼が飛び立つでも君は 二年の日々など どこかそこらに 置き去りかも知れないそんな思いで やり切れないのさ機体は軽々と 空へ消えて行くから

君待坂

探しておくれ ここにいるよ見つけておくれ ずっと待ってるよまた会いたい また話がしたいだから 見つけておくれまた消えてしまう前に

ブランコ

二人並んで 揺れ動くブランコ少しずつだけど ペースがずれてきたから これからは一緒に座るよずっと一つになって 同じ風に吹かれたいんだ狭い踏み板の中で 君の温もりを感じながら

秘密の空

いつも優しく 受け止めてくれて ありがとういつも温かく 包んでくれて ありがとうその存在ゆえ 変わり映えのない毎日が 最高の潤いに満たされるもう 君無しの日々なんて きっとあり得ないから どうかこれからも ずっと旅立たせておくれ二人だけの 秘密の夜空…

秋の夜長

眠れない夜 モノクロの部屋カーテンを開けた先に 涼しげに泳ぐ月の姿元気だったかい?星と街が融け合う果てまでを 柔らかく照らし ここまでおいでと誘うけど僕は一人 静かにグラスを傾ける君こそもっと 近くへ下りておいで誰も知らない同士 積もりに積もった…

アイドル

何気に思い出す 夏と共にそっと消えた君いつも傍にいて 笑わせてくれたけど あれから幾年月今頃どこで 何をしているんだろうその柔肌に また触れてみたいけど でも もう会うことはないし 君を遠くに見つけても 僕はすぐに 目をそらすだろう僕の思い出の中で …

テレパシー

(振り向いて!) (こっちを見て!)いくら念じてみても 気持ちが届かないから 思い切って声を掛けたんだけど不思議だないざ付き合い始めると 後ろから見つめるだけで すぐに気づいてくれる……自分の念力も強くなったものだ……とまぁ こんな単純な奴だから 僕…

占 い

テレビから流れる 今日の占い家を出る頃には 忘れてしまっているけど 僕にはもっと大切な 元気占いが待っている少し寝過ごしたけど まだ間に合うかなあの街角でバスを待つ 名前さえ知らない 君を見つけることが 今日一日のパワーの源だから 僕は全力で自転車…

強 風

なぎ倒される自転車 空に舞い上がるポスター堅固なものは 簡単に飛ばされないのに 心はいとも簡単に 飛び去って行く……今頃どこまで 離れてしまっただろう彼女の気持ちは

溺 愛

君は海が好きだけど 僕は大の苦手 君は泳ぎが得意だけど 僕は浮き輪が手放せないそんな僕なのに 好きと言ってくれるどうしてなのか 聞けないままだけど もし僕が君だったら 僕を好きになるだろうか愛を育むその中で もっと自分も 伸びていかなきゃな好きとい…

花 火

衝撃波と共に 目の前に現れた君暗闇に咲く華に 魅了され続ける僕は ただ「綺麗だ」としか 口に出せなかった君はどこからやって来て どこに去って行くのだろうはるか遠くへ 連れ去ってしまいたいけど 叶わぬ夢だから 露出を全開にして 記憶のフィルムに焼き付…

出 発

旅に出ようわずかな食料と 擦り切れた小銭入れを持って旅に出よう一握りの美学と 幾らかの野心を持って旅に出かけよう小さなノートと 抱えきれない程の 大きな夢を背負って

ペット

まったく ニャーニャーうるさいなぁ これは俺の肉だから お前にはあげられないの!いやはや とんだ攻防戦だニボシを踏んづけてまで 焼肉を狙う食いしん坊ペットが飼い主に似るって 結構当たってるな名前はミーコ君からの預かり猫……

ルチスタ

ルチスタ 君はダイヤの原石人波をかきわけ 手を振りながらやって来た 夏色の少女太陽に磨かれて 徐々に輝きと 美しさを増していき どこまでも深く空を青く照らすそのまぶしさで もっと僕を熱くしておくれもっと君に 焦がされたいから