影ふみ

広場を走り回って
追いつき
追いつかれた影ふみ

足の遅い僕だったけど
高い日差しの下
いつもあの子と遊んでた

でも秋になると
夕陽の影は長すぎて
容易に捕まえたあの子の笑顔も
遠くに切なく揺れるだけ

そんな
見かけも恋心も幼かった
昔のことを思い出しながら

並んだ目の前の影を
眺めながら立ち止まり
そして再び歩き始める

僕と君との
二人の影ふみ