いつしか 無くしてしまった腕時計跡さえすっかり 消えてしまったのに つい見てしまう左腕手に入れたばかりの頃は 飽きずに眺めていたのに 慣れてくると 磨きもしなくなりやがて気がつけば 他の男の腕へと 消えてしまっていた新しく替えるにも 気に入ったもの…

よぉ！ どうよ調子 少し不安そうな顔だな大変だろう 何にも無い出発で しかも手探りで進むのってのはおまけにこの世界には 知り合いもいないし まさにお前はwandererだでも大丈夫 少しずつでいいから 前を見つめながら 歩き続けて行けそこにはきっと いい出…

コーヒーを挟んで 僕らは無言で向かい合う猫舌の君は 出会った頃と変わらず 少しずつ飲んでいくけど僕はと言えば 冷め気味のコーヒーを 一気に流し込むのが いつしか癖になっていたでも今日は 君と同じように ゆっくりと口に運ぼうこのコーヒーを飲み終わっ…

暗黒の空に 明かりを灯し 静寂の闇に 希望を照らす決してこの指に 触れることはなく 決してその声を 聞くことはないけれどその大きさに 誰もが天を仰ぎ その柔らかさに 誰もが心安らぐそんなあなたは 月光輪の女神迷えるこの身の 優しき傘となり給え

君は今 どこにいるんだろう そして 何をしているんだろう様々な思いが この胸をよぎる度 切なさで一杯になる君に会いたい 君と話したい 抱きしめたいでも君は 季節の向こう側から 決して姿を現さないこんなに近いのに こんなにも遠い 君との距離あとどれだけ…

あのさ こないだ小耳に挿んだ話だけど 人生で男が泣いていい理由は 親が死んだ時と サイフを落とした時だけだそうだだったら自分は はるかに回数をオーバーしてるから 家具に足の小指をぶつけても よそ見しながら釘を打ってて ハンマーで指を叩いてしまって…

やっちまった！ またもや寝過ごした！歯磨きはパス！ 遅刻の言い訳は 電車の中で考えようあーもう！ 何で今日は こんなに混雑してんだろう 考えがまとまらないいさぎよく「寝坊」と 言えればいいんだけど 「以後気をつけるように」と 怒られたばかりだしなぁ…

もし未来が分かったら どんなに楽しいことだろう でも もし未来が分かったら どんなに悲しいことだろう開けてはならないと 禁じられていた箱 中が見たいパンドラは この世に膨大な災難苦悩を ばらまいてしまったけど未来が分かる災いは出さずに 箱にフタがで…

小片たちの集まりが ほほ笑みの光によって 鮮やかな輝きを放ちひと目見た瞬間から その感性に心を奪われる暖かい色 冷たい色 明るい色と暗い色様々な一面が相まって かもし出される美しさに ただ酔いしれる僕賛美は語り尽くせないけど しばらくは 静かに鑑賞…