2012-02-27 腕時計 いつしか 無くしてしまった腕時計跡さえすっかり 消えてしまったのに つい見てしまう左腕手に入れたばかりの頃は 飽きずに眺めていたのに 慣れてくると 磨きもしなくなりやがて気がつけば 他の男の腕へと 消えてしまっていた新しく替えるにも 気に入ったものはなく ただ白く 細いだけの腕を枕に ひとり眠るだけ時の面影を 胸に刻みながら