うさ晴らし

うぐっ!
真っ暗な中
いきなり背骨に蹴りが

それだけにとどまらず
弱々しいながらもパンチと
おまけに今度は
髪をつかみにかかってる

もうやめてくれ
一体何したっていうんだ

いや、でも良かったよ
後ろを向いてて
かつ髪も昨日
バッサリ切ったばっかりで

しかしこの暴力は
日々の不満の表れなんだろうか?
などと僕は
遠のく意識の中で考える……

「ねぇあなた
夕べ寝言を言ってたわよ」
「えっ、何て?」

「よく覚えてないけど
イタタとかヤメロとか?
それにしても何か今日は
朝からヒザが痛いわ」

「あ、そう……」