テンダネス

一緒によく来ていた
昼下がりの喫茶店

通りのカップルを眺めながら
自分たちの方がラブラブかな
あの二人には負けるかな
などと思っていたものさ

ひとり笑う僕に
「どうしたの?」と
尋ねた君が懐かしい

時は流れ
思い出が消えるように
あの店も無くなったけど

ここに立つと
自然と耳によみがえる
心地良かったピアノジャズ

そして
もっと優しかった君の声