地球を旅立つ日「持込制限により 本は１冊だけとする」そんな決まりがあったら みんなは何を バッグに忍ばせるだろうベストセラー？ 新約聖書？ 大好きなマンガ？まぁ いろいろだろうけど 自分なら広辞苑かなだって これぐらいは欲しいからね退屈な宇宙空間…

新聞配達を始めて 偶然見つけた君の家ごく普通の玄関だけど それが何だか嬉しくて 当然のことながら このエリアに来ると ドキドキしてしまう僕もしかしたら 犬の散歩に出かける君と バッタリ会わないかなあるいは 早朝ジョギングする君と 不意にすれ違わない…

夕陽が沈むこの道で 静かに君を待っていた目を見張るような 美人ってわけじゃなく 特に可愛いわけでもなく名前も知らないし 学年さえも分からない ごくありふれた普通の子だから とても好きだった今ごろは女子会か あるいはもう 子供をあやしているかなそん…

「ドラマが変わる時って スペシャルばかりだけど たまーに面白い番組 やってるのよね」「そ」「あの店って あまり品物が良くないけど たまーにオシャレな服が 安く売られているのよね」「そ」「かさばってる鍋のセットだけど……」「ん？」「年に何度か あって…

古い建物が壊されて 新しいビルが建つ街は綺麗になるけど 思い出が消えて 漂う一抹の寂しさでも そんな繰り返しで 人も景色も 変わっていくんだな進化は 命あるものの さだめだからただ 掘り返された タイムカプセルのように 自分だけは まるで相変わらずだ…

君は風船流れ流され この指に留まった君は風船青い光に 鮮やかにそよぐ君は風船風に揺られて 落ち着くことを知らず頬を寄せても擦れ違い 抱きしめようとしても スルリと抜けるだけましてや つつこうものなら 大爆発してしまう君は風船僕の周りを さんざん跳…

初めて目にする風景なのに 見覚えがあるのは なぜなんだろうかつて一度も 訪れたことのない地なのにそれはきっと こんな景色ばかりを 追い求めて来たからか……初めて耳にする旋律なのに 聞き覚えがあるのは なぜなんだろうかつて一度も この歌手のＣＤは レン…

コーヒーに ミルクは要らない 砂糖も要らない そのままのほろ苦さを楽しみたい握り寿司に 濃い醤油は要らない ワサビも要らない そのままの風味を楽しみたいホットケーキに バターは要らない 蜂蜜も要らない ましてや 派手なデコレーションも要らないそのま…

重たい足取りで 目的地へ向かう君毎日のこととはいえ なかなかしんどいねでもその辛さは 到着して解消するのなら まだいいんだけどな両手いっぱいの 荷物のせいだけなら

「何だか喉が痛いわ」普段あまり 体調不良など訴えない君が 今日は少し辛そうだ「風邪かも知れないな…… 体の悪い所から痛み出すって 聞いたことがあるから これでも舐めて用心しないと」「ありがとう あなたは大丈夫なの？」「いや、実を言うと ちょっと具合…

「土曜の午後 仕事で 車を走らせていた――」ラジオに流れるポップスは 昔よく口ずさんだメロディ……いっそこのまま ハンドルを大きく切って 見知らぬ夜明けへ旅立とうか生きていくのに必要な 最低限のディスクはあるしあるいはこのまま あの光の向こうに 突っ…

いつか一緒に 空を眺めたことがあったな一番星を見つけて 二つ目、三つ目と数えていたのに やがて 一気に星があふれたから 笑いながらあきらめたのが 昨日のことのようだ夕暮れを見上げた時 君もそんなことを 思い出すのだろうか僕はそんなふうに 詩を考えて…

広い湯船の中で ゆっくり羽を伸ばす君温泉に入るのも 本当に久しぶりだねもっと熱かったように思うけど 少しばかり 温度が下がったのかなでも ぬるま湯にドップリってのも とても快適だいつまでもずっと のんびり浸かっていられるからもっとも君には 物足り…

蛍光灯が点くのに 時間が掛かるから 球を替えてみたそれでも遅いから 点灯管を替えてみたそれでも遅いから 器具本体を替えてみたそれでも遅いから 人に相談してみたその返事は 「別に……普通だけど」そして初めて気づく 毎日イラついてる自分

今日という日は ごくありふれた日だけど 誰かの誕生日だったり 給料日なのかも知れない早いもので今年も ひと月がもう終わるけど 自分としては 感謝する日なのさ「1.31」……今日は 愛妻の日そう 君にありがとう

「今日も寒いわね」 「あぁ、暖かいのは 懐の中だけだな」 「あら ホッカイロ持ってるの？」う〜ん…… マジに受け止められるとは 思わなかったなでも 説明するのもシラけるし 適当にごまかして 来年また使うとしようその頃には 「キャハハ、ホント〜!?」と 即…

あの頃 僕は若すぎて 君の気持ちを 汲み取れなかったあの頃 僕は若すぎて 君の悲しみを 感じ取れなかったあの頃 僕は若すぎて 君の叫びも 上の空だったあの頃 僕は若すぎて 君をいつも 振り回してばかりいた……もしまだ君の記憶に 僕が残っているならば それ…

「調子はどうだ」と聞かれて 「まあまあです」と答えた男「そんな返事じゃ いつまでも変われないな」それに奮起した男は 絶好調人間へと変貌したダークホースと そう呼ばれた男ダークホース……穴馬「冗談じゃないぜ 俺が本命だ！」そして男は チャンピオンの…

頌春 新しい年だね頌春 めでたいね頌春 にぎやかだね頌春 楽しいね頌春……で、ホントは 一体何て読むの？