夜好虫

紅に染まる入道雲
帰路につく
鳥や動物たちの時計台

燃え尽きた太陽が
山の向こうで休み始めると
どっと繰り出していたアリさえも
きれいに消えてしまった

それが夕暮れの摂理
世のならいではあるけれど
夜になっても
ねぐらに帰ろうとしない

中には
そんな生物もいる

それは
一部の人間と……
あと

俺ぐらいのものか