ダイアリー

終わりの近づいた夏休み

残りは日記だけとなり
軽快に自転車を走らせたのは
君と約束した昼下がりのプール

でも
まるで貸切みたいだったのに
浮き輪を忘れた君は
サイドに座りっぱなしだったね

そんな君に
水をぶっかけて笑い合い
泳げない君に特訓!
みたいなふりをして
手をつなぎたかったんだけど

なぜか崩せなかった
乱したくなかった
その濡れることのない髪

西に傾く太陽の下
がむしゃらに水を掻いて
モヤモヤを振り払ったあの日は

文字にはできなかった
遠い夏の
ラスト・ダイアリー