この翼で
どこまで行けるだろう
遥かな山稜も
越えられるだろうか

考えあぐねているうちに
また日が暮れるから
意を決して今 飛び立つ

風を切り
嵐を突き抜け

そして
やっと見つけたその人を
この狭い背中に乗せて
低く高く
再び舞い戻って来る……

そのためにずっと
手入れしてきた翼

形や技量は違うけれど
人それぞれの
大切な宝物