写 真

パソコンの陰で
なりを潜めていたメディアの
その中に眠っていたのは
遠い日の君の笑顔

鮮やかに写し出される
屈託のない表情は
思い出の砂浜へと
記憶を軽やかに走らせる

季節が変わり
何もかも処分してしまったことを
かなり後悔してたから
少し安心したんだけど

ねえ君
そっちはどうだい?
こっちは
今年も夏がやって来るよ

君のいない
何度目かの8月が