輪 舞

光陰矢の如し
か……
わしらも歳を取ったもんだ

しかし
気ままな日々を送るのも
悪いばかりじゃないようだ

若い頃はお前を
枝の隙間から眺めては
ため息に揺れるばかりだったが
しわくちゃになった今
こんな近くで向き合えるんだから

これで
心置きなく土に還れる
というものさ

さあ
もう一度吹いておくれ
カサカサと華麗に
ロンドを踊るために

この身を軽やかに舞い上げる
枯木の下のつむじ風よ